フランソワ・ジラール

フランソワ・ジラールの映画監督としての出発点は、アートビデオの演出でした。 彼の作品はしだいに物語性を帯びるようになり、「グレン・グールドをめぐる 32 章」、「レッド・バイオリン」、「シルク」などの長編の作品を発表するようになりました。 演劇、オペラに加え、現在はシルク・ドゥ・ソレイユの演出も担当しています。 「シルク・ドゥ・ソレイユのように、さまざまなメディアをミックスするのが好きですが、私の役割はすべて根本的なところでは同じです。 つまり、さまざまなアーティストをひとつのアイディアのもとにまとめあげ、観客に結果を提示するということです」

ステージディレクターとしてフランソワ・ジラールは、現在、2008 年秋に始まる東京の常設劇場でのショーの制作に取り組んでいます。

  • フランソワ・ジラール
  • モントリオール
  • 映画監督およびステージディレクター

シルク・ドゥ・ソレイユのアーティストとどのように接しているのですか?
シルク・ドゥ・ソレイユでもそれ以外のプロジェクトでも、私の取り組み方は同じです。 まず、彼らはどういう人たちなんだろう、どうやって仕事に取り組むのだろう、彼らのモチベーションを上げるものは何だろう、と自分に問いかけてみます。 ただし、やり方はひとりひとりのアーティスト、シンガーなどによって違います。 ステージディレクターは、自分自身を演技者によりそわせる必要があるのです。それ以外の方法はありません。

アーティストのキャリアやバックグラウンドとなる文化はさまざまですが、そのような人たちとステージを作り上げていくことの醍醐味は何でしょうか? また、難しい点は?
私は世界各地の人と共同作業することに慣れています。 さまざまな方法を試したり影響を受けたりしながら、人がいろいろなやり方で仕事を覚えていくの目の当たりにするのは興味深いことです。 その点で、私はシルク・ドゥ・ソレイユのプロダクションには最適の人物といえるでしょう。

創作するうえでの方針をお聞かせください。
まず、ひとつのアイディア、テキスト、キャラクターなどから始め、それをあたためます。 植物の種をまき、水や日光を与えて成長を助ける庭師であろうとするのです。 種から木に成長させることはできますが、何の木になるか決めることはできません。 それは種の DNA に組み込まれていることですから。 できることといえば、最終的に立派に成長できるように、ちょっと耕してやることくらいです。 まあそんなところです。

シルク・ドゥ・ソレイユでアクターが演じる役割と演技の役割についてどのようにお考えですか?
シルク・ドゥ・ソレイユがこれほどまでに成功を収めた理由は、アクロバットと演劇的要素の融合にあるといえます。誰がアクターなのか、誰がアクロバットをやっているのか、彼らの役割は何なのかというように、 ショーでは、誰が演じているのか、誰が何にかかわっているのかわからなくなるように、できるだけラインをはっきりさせないようにしています。 これは、フランコ・ドラゴンのショーから学んだことです。

シルク・ドゥ・ソレイユとのコラボレーションで特に刺激的なことは何ですか?
祝祭の感覚、マジックに対する観客の期待です。そして、私の刺激をかきたててくれる、大好きな��本で仕事をすることです。